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建設業の労災急増への対応として東京労働局が一斉立ち入り調査開始

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建設業に関わる皆様に、建設業界の最新ニュースをお届けしています。

2020年の東京オリンピックに向けて、東京都各所では建設ラッシュが続いています。

しかし労働災害も続出しており、7月以降には前年と比べて36%増の労災死亡者が出る事態になりました。

これを受けて、2017年9月22日、東京都労働局は「建設業労働災害防止決起大会」を実施。

決起大会で東京都労働局は、予定していた一斉立ち入り調査の前倒しを開始しました。

例年は年末に行われていたものですが、10月初旬までにはおよそ300カ所の立ち入り調査を行うとしています。

安全管理やメンタルヘルス対策について、調査するものとしています。

取り締まりが強化されるものと見られており、労働災害急増に歯止めがかかることが期待されています。

今回の立ち入り調査のポイント~決起大会の事前資料より~

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東京都労働局は、決起大会の前に事前資料を配布しています

そこでは、下記の取り組み強化が必要と明記しています。

  • 職長の能力向上教育の実施
  • リスクアセスメントの定期的見直し
  • 災害原因と再発防止策の周知

これらの項目を読み解くうえでは、決起大会の前に発表された労災対策アンケート結果が参考になります。

 

職長の能力向上教育の実施

このアンケート結果の分析で、東京都労働局は「職長に対して教育を実施していないこと」を問題視しています。

このことから、職長に対する安全教育の実施状況について、今後、調査が進むものだと思われます。

行っていればいいというものではないでしょう。

というのも、「安全衛生教育」の種類と量について減らしていることも問題視しているからです。

リスクアセスメントの定期的見直し

アンケート結果の分析では、この項目について「労災が少ない企業」に注目しています。

労災の少ない企業は、「随時もしくは一年以内には定期的見直しをしている」と指摘。

また「アセスメント結果でリスクが高い項目は必ず改善」とも書いています。

「随時もしくは一年以内」そして「必ず改善」という文言が、立ち入り調査の鍵となりそうです。

災害原因と再発防止策の周知

この項目の分析においても、「労災が少ない企業」に注目。

「災害原因および再発防止対策を関係請負人を含めたすべての労働者に周知している割合が高い」としています。

直接の契約関係にある労働者に対してだけでなく、「関係請負人」と書いているところは要注目です。

同じ建設現場で働く会社同士は、一緒になって労災の再発防止に取り組むことが求められるでしょう。

建設現場の安全対策の時間確保を

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労働災害急増の背景には、建設業の慢性的な人手不足があるとされています。

人手不足のため、職長が足りていない現状です。

そのために充分な教育が行われないまま、労働者が職長に就く状況もあるようです。

しかし、建設現場の安全対策を明文化した建設職人基本法施行にあたって、人手不足解決に安全対策が必要である旨が述べられたように、

「人手がないから時間がない。時間がないから安全教育ができない」では、人手不足の悪循環が続くままです。

2020年以降も、建設業界が持続可能な成長をするためにも、業界を挙げてこの悪循環をどこかで断ち切る必要があるのでしょう。

建設現場の生産性向上に向けて、i-Construction(ITを活用した建設)も提唱させていますが、

ITを活用した「時短」という方法で、人手不足の悪循環を断ち切るのもまた一手。

私たちオフィスコンシェルジュも、BALENAを通じて、建設業の「時短」を実現しています

労災に遭われる方を少しでも減らすことに貢献できたら幸いです。

 

2017年9月27日投稿